たかはし(高橋)耳鼻咽喉科・アレルギー科クリニック




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耳の病気


耳垢(じこう、みみあか)栓塞症

[ 代表的な症状 ]

耳のつまり感、耳の穴がかゆい、難聴 .

[ どんな病気 ]

耳垢が外耳道(耳の穴)にたまる。通常は耳の外に押し出され症状がみられませんが、時に、耳垢がツッペ状態になり症状がでます。

[ どうして病気がおこるのか ]

耳垢は外耳道(耳の穴)の皮膚のはげ落ちたものと皮脂腺の分泌物や毛、外からのゴミなどが混ざりあってできますが耳垢は自然に外に押し出されます。外耳道の変形や炎症、中耳に病気があると耳垢が外に出ずに外耳道に栓をした状態になります。通常、乾いた耳垢は比較的楽に取り除くことができますが、軟らかい耳垢(ネコ耳、油耳、やち耳の方言があり、人口の 1-2 割の人に見られる)は、容易には取り除くことができません。時には耳垢を中に押し込むこともあり症状が悪化します。

[ 病気を治す ]

色々な道具を使って除去します。奥の耳垢は耳垢を軟らかくして洗い流します。耳垢が貯まりやすい人は外耳炎、中耳炎などの炎症が合併していることも多く、原因になる病気の治療が必要です。

[ おこりやすい合併症 ]

外耳道炎

[ 症状がよく似ている病気 ]

外耳炎、真菌(カビ)塊、慢性中耳炎、外耳道異物。

急性化膿性中耳炎

[ 代表的な症状 ]

耳痛、高熱、食意不振、全身倦怠感、難聴、、乳幼児では不きげん、夜泣きなど

[ どんな病気 ]

細菌が中耳に進入して炎症を起こします。

[ どうして病気がおこるのか ]

細菌が鼻腔の奥にある耳管(中耳と咽頭をつなぐ管)から中耳へ進入して炎症をおこします。このため、風邪に伴って鼻炎、副鼻腔炎やアデノイド、扁桃を含む咽頭炎が起こると耳管を通して中耳炎になる可能性があります。特に、乳幼児はお母さんからもらった免疫力がなくなる年齢であり、また、耳管機能が未発達な事も関係して中耳炎を引き起こしやすくなります。

[ どんなあらわれかたをするか ]

激しい耳痛、難聴、耳漏など耳の症状が現れます。鼓膜を破って膿が出るまで高熱、全身倦怠感が続きます。一般に膿がでれば症状は軽快します。

[ 病気を治す ]

抗生剤の投与を行います。高熱に対しては解熱剤を使います。中耳腔に膿が貯まっていれば鼓膜を切開し膿を出します。安静が第一です。解熱するまでお風呂は控えましょう。

[ おこりやすい合併症 ]

滲出性中耳炎へ移行、鼓膜穿孔 .

化膿性中耳炎  ⇔  滲出性中耳炎

[ 症状がよく似ている病気 ]

外耳炎、 滲出性中耳炎 、急性咽頭炎

正常 中耳炎

 

滲出性中耳炎

[ 代表的な症状 ]

難聴、耳の閉塞感。

[ どんな病気 ]

中耳腔に滲出液が貯まるため症状が出てきます。幼児期から小児期に多くみられる病気ですが、成人、特に高齢者にもみることがあります。

[ どうして病気がおこるのか ]

1) 化膿性中耳炎 からの移行:中耳の炎症が治まって、膿が中耳腔に貯留してとどまっている場合にみられます。

化膿性中耳炎  ⇔  滲出性中耳炎

2)耳管炎が原因の場合:鼻腔の奥にある耳管(中耳と咽頭をつなぐ管、図)が狭くなり、炎症を起こし、中耳腔が陰圧になり滲出液が中耳腔ににじみ出し貯まります。

[ どんなあらわれかたをするか ]

小児の難聴では、テレビの音を大きくする、返事をしない事に親が気づく場合があります。

大人は難聴と耳閉感を自覚します。

[ 病気を治す ]

•  貯留液をさらさらにする くすり を服用する(ムコダイン、ムコソルバンなど)。

•  鼓膜切開 をして中耳腔の貯留液を吸引して除去する。

•  鼓膜切開を 4-5 回繰り返しても完治しない場合は鼓膜に小さな チューブを挿入留置 して中耳腔貯留液の排泄と中耳腔の換気を計ります。チューブは 1 年から数年留置します。

•  原因となっている副鼻腔炎やアデノイド増殖症、扁桃炎を治す。

[ おこりやすい合併症 ]

慢性中耳炎

[ 症状がよく似ている病気 ]

急性化膿性中耳炎耳垢栓塞


外耳、中耳、耳管の構造、耳管は鼻の奥につながっている。



 

航空性中耳炎

[ 代表的な症状 ]

耳がつまる、耳が痛い、難聴

[ どんな病気 ]

車で急に高い山に登った時や、トンネルを通過した時に、耳がつまった感じ(耳閉感)がしたり、耳が痛くなった事がありませんか。特に飛行機に搭乗した時に、機内の気圧が変化に伴い耳の症状が出る場合があります。これを「航空性中耳炎」と呼びます。風邪をひいていたり、アレルギー性鼻炎などで鼻が悪い時には重症化して、症状がなかなかとれません。

[ どうして病気がおこるのか ]

中耳腔(鼓膜内側の部屋)には空気が入っていて、耳管と呼ばれる管で鼻の奥の咽頭(のど)とつながっています。この耳管は開閉し空気が通ることによって中耳の気圧を一定に保っています。しかし、急激な気圧の変化によって耳管が閉じたままになり、中耳腔の圧調節が不十分となり航空性中耳炎になります。 特に着陸前の下降時が要注意で、中耳腔が陰圧になり鼓膜が内側にへっこみ、鼓膜の奥に滲出液がたまります。


[ どんなあらわれかたをするか ]

 軽症の場合、耳がつまる感じ(閉塞感)や軽い痛みがでますが、数分から数時間で治ります。
 しかし、風邪をひいたり、鼻の病気(アレルギー性鼻炎副鼻腔炎、鼻中隔彎曲症など)により鼻閉、鼻汁がある場合は耳管の機能が障害され(耳管狭窄)、中耳腔に空気がなくなり、激しい耳の痛みや耳鳴り、耳のつまる症状(耳閉感)が現れます。重症になると鼓膜の内側に滲出液(滲出性中耳炎)が溜まり、痛みが激しくなる場合もあります。

[ 病気を治す ]

<予防>
 旅行前に風邪やアレルギー性鼻炎の治療を受けておきましょう。  飛行機内の注意として、 (1) 水や「つば」を意識的に飲み込む、(2)アメなどをなめる(機内で配られるアメは航空性中耳炎の予防に役立っています)、(3)あくびをする事により航空性中耳炎になりにくくなります。特に、飛行機が降下を始めたら眠らないで、上記の動作を繰り返して行うようにしましょう。
 <治療>
 上記の動作や「耳抜き※」を行います。治らない場合は、耳鼻咽喉科を受診し、
1)鼻の処置や薬で治します。
2)薬で治らない場合は、耳管狭窄 では耳管から中耳腔に空気を送ったり(通気療法)、
3)滲出性中耳炎では鼓膜切開して中耳腔の貯留液を抜きます。
 <繰り返す場合>
 鼓膜チューブ留置術:頻回に飛行機に搭乗する人で、航空性中耳炎を繰り返し起こす人には鼓膜にチューブを入れておく方法がお勧めです。

[ 症状がよく似ている病気 ]

急性化膿性中耳炎



メニエール病

フランスの医師のメニエール先生がめまいの原因が耳にある事を報告して以来、内耳の病気によりめまいが引きおこされる事が広く知られるようになりました。

[ 代表的な症状 ]

繰り返す突然のめまい、吐き気、嘔吐が起こり、数分から数時間続く . 意識障害はありません。

[ どんな病気 ]

内耳(音を感じたり、平衡バランスを司る)の水腫によるものと考えられます。ストレス

[ どうして病気がおこるのか ]

ストレス、不眠などが誘因となります。

[ どんなあらわれかたをするか ]

繰り返す突然のめまい、吐き気、嘔吐が起こり、数分から数時間続き、目が開けられない、立ちあがれないこともしばしばです。このような症状は繰り返します。。

[ 病気を治す ]

安静が第一です。通院可能であれば、抗めまい剤や、吐き気止め、安定剤を含む点滴や内服治療を行います。また、原因を防止するために内耳の水腫に効果のあるイソバイドを服用します。

[ おこりやすい合併症 ]

難聴の増悪 .

[ 症状がよく似ている病気 ]

突発性難聴、良性発作性めまい症、前庭神経炎


突発性難聴、急性感音性難聴

[ 代表的な症状 ]
難聴、耳鳴り、耳のつまり感、時にめまい

[ どんな病気 ]
耳の奥の内耳の病気です。 30-50 歳の人に多くみられます。

[どうして病気がおこるのか]
原因としてウイルス感染やストレスによる内耳の血流低下が考えられていますが、はっきりわかっていません。ただ、様々のストレス、例えば心配事、身体の疲れ、風邪による体力の消耗などがきっかけで症状がひきおこされる事が多くみられます。

[どんなあらわれかたをするか]
ある日突然、聞こえが悪くなる、耳のつまり感が現れます。

[病気を治す]
内耳に障害があります。手術で治すことはできません。
薬で治しますが、できるだけ早く( 2-4 週間以内)に治療を開始する必要があります。
治療には神経機能を回復させるためにステロイド剤やビタミン剤(メチコバール)を使用します。また胃薬(ガスター を併用します。

● ステロイドの使用方法
方法 - 1:外来 で経口ステロイド(プレドニン)を服用します。
6 錠( 30 mg)>> 4 錠>> 2 錠>> 1 錠と減らしていきます。
この場合、副作用はほとんど出ません。

方法 -2 :入院 の上、より大量のステロイドや血管拡張剤を点滴します。
この場合は副作用を防止するため入院が必要です。

副作用防止:いずれにしてもステロイドは糖尿病や胃潰瘍を悪化させることがあります。副作用に注意しながらステロイドの投与を行います。

[症状がよく似ている病気] メニエール病

     突発性難聴の聴力 (太線)、点線は正常




 
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